グリュイエールがよく分かる知識が身につく楽しく学ぶチーズの話

板の上のグリュイエール

〔ナオコさん〕『こんにちは♪
今回はヨーロッパの中でも有数のチーズ大国であるスイス、そのスイスを代表する『グリュイエール』チーズのご紹介です。』

グリュイエールは世界では勿論ですが、日本でもよく売られているチーズですので、既にご存じの方も多いかと思います。
そうです、大人気のホットメニュー「チーズフォンデュ」の材料にも使われるナッツのようなコクと旨みのあるあの美味しいチーズです。
グリュイエールは、同様にフォンデュに使われる大きな穴のあいたチーズ「エメンタール」と並ぶスイス原産の、まさにスイスの顔とも言えるチーズです。

〔ナオコさん〕『ところで「グリュイエール」は、日本では一般的に「グリエール」と呼ばれる事が多いですが、本来は「グリュイエール」(英:Gruyere、仏:Gruyère)が正しい発音に近くなります。』

グリュイエールは、新鮮な牧草(冬は干し草)、グリュイエール産の飼料で育った牛の生乳から造られるハードタイプのチーズで、直径55~65cm、高さ9.5cm、重さ25~40kgにもなる円盤状の大型チーズです。そして、このチーズを一つ造るのに、400~500Lの牛のミルクが使われるそうです。凄いですね!
チーズのカット室がある専門店等ではチーズの原木を見ることも可能ですが、通常スーパー等では、すでにカットされパックしてあるものが販売されていますので本来の姿が想像つきにくいかと思いますが、グリュイエールはかなり大きくて迫力ありますから、もし見る機会ありましたら是非ご覧になって下さいね。楽しいですし、チーズがより印象深くなりますよ。そしてそこから色々な想像が膨らむことでしょう♪

カットされたグリュイエール

〔ナオコさん〕『では、想像を膨らましつつ、グリュイエールの歴史や産地等々のお話です♪』


グリュイエールの歴史は古く、修道院に納める「十分の一税」の物品記録に出てきますので、少なくとも西暦1115年頃には造られていたと云われています。

産地はスイスの西側、フランスに近いフリブール州、ヴォー州、ヌシャテル州、ジュラ州そしてベルン州のいくつかの村で、そこでは昔ながらの伝統製法が長きに渡り今も守られています。

〔まぁち〕『ちなみに「グリュイエール」という名前は、フリブール州のグリュイエールという町の名前に由来しているのよね♪』


〔ナオコさん〕『あら、まぁち♪
グリュイエールの豆知識知っているのですね!!
そう、「グリュイエール」は実在の町名から来ています。』

ところで、グリュイエール地方の名を冠し、長い歴史の中で今と変わらぬ伝統製法で造られてきたスイス産グリュイエールとは別に、フランスにも長い歴史の中で「グリュイエール」という名の自国で造られる硬質タイプのチーズが存在しました。
長い間スイスとフランスでは各々が同じ名前を使用していましたが、スイス産のグリュイエールが2001年にスイスAOC※に、2007年にはフランスAOC※に認定された為(今はAOCからAOP※に移行しています)、フランス産は「グリュイエール」を名乗れなくなりました。
「グリュイエールAOP」は、それはスイスの定められた産地で厳しい基準を満たして造られたものに限るのです。

※「AOC」「AOP」の詳細は、こちらの記事をご覧下さい。
ブリー・ド・モーはAOPチーズです。今日はチーズの法律の話
AOPチーズの続編 それは優れた食品を保護し販売促進をする制度

しかしそれに困ったフランスの生産者は、自国のグリュイエールも「グリュイエール」と名乗れるよう努力を続けました。その結果、遂に2012年、AOPに認定され条件付きで「グリュイエール」を名乗れるようになりました。

〔ナオコさん〕『その必須条件とは…
スイス産グリュイエールは無腔質ですが、フランス産は有腔質である事。
つまり、フランス産グリュイエールをカットすると、組織にさくらんぼ大の穴がいくつもあるのです。まるでスイス産のエメンタールみたいですよ。』

実際、フランス人でさえフランス産グリュイエールとスイス産エメンタールの区別がつかない事がよくあるそうです。
何はともあれ、同じ「グリュイエール」という名前が付いていても、スイス産かフランス産か区別がつくようになりました。良かったですね!

〔ナオコさん〕『ところで、AOP認定のスイス産グリュイエールには、3つのタイプがあります。』

🍀Gruyère Switzerland{最低5ヶ月熟成}

組織はしまっていて、しっとりしています。色はクリーム色で、見た目にも優しい印象。
味わいもマイルドで、コクがありながらもミルク感を残しています。塩気も比較的穏やかで、何方からも好まれる美味しさです。

🍀Gruyère Switzerland Réserve{10~16ヶ月熟成}

本記事冒頭の写真のグリュイエールは、14ヶ月熟成です。
色は黄身色を増し、組織はさらにねっとりとしてきます。そして、はっきりと見てとれる旨み成分の白い結晶もより増えます。食べるとシャリシャリしますよ。
味わいはかなり濃厚になり個性を増し、強い余韻を残すようになります。その中にもフルーティさがある時や、古漬けにも似た少しひねたような風味があるものや、ナッツのような香ばしさを伴うもの等様々です。
作り手や季節や環境等によって個性がかわってきますので、それを楽しむのも一つですよね。

板の上のグリュイエール

🍀Gruyère Switzerland d’Alpage{5~10月にアルパージュで製造。5~10ヶ月熟成}

春~夏にかけてアルプスの高地で放牧され、生の香り豊かな青々とした草を食べた牛のミルクで造られます。
味わいに繊細な複雑さを伴いながらも、しっかりとしたミルクの風味を楽しめます。
色も濃く組織は締まっていて適度にしっとりしています。
季節限定のとても贅沢な逸品です。

〔ナオコさん〕『如何でしょうか?
色々なタイプのグリュイエールがあり、また作り手等によっても違いますので色々なお味を試して頂き、是非ご自分のお好みを見つけて下さいね♪』

以前販売時に、幾つかの違うメーカーや違う熟成度のグリュイエールを同時にご紹介をした時、大変盛り上がり喜ばれました♪
グリュイエールはよく知っているから、と言うお客様にこそ試して頂くと、とても驚かれていらっしゃいました。
グリュイエールの味は一つではないのです。
他のナチュラルチーズにも言えますが、これこそが、プロセスチーズでは味わえない楽しめない、ナチュラルチーズならではの醍醐味ですよね♪

グリュイエールとトマト

20年以上前、グリュイエールのお味をご紹介していると、よく言われた事があります。

〔驚く女性〕 『えっ!?グリュイエールって、そのままで食べられるの?グリュイエールはチーズフォンデュ用よね?フォンデュを作らないと駄目でしょ?生では食べないわよね?……あっ、美味しい!?』

グリュイエールは、勿論チーズフォンデュには最適です。ただ、先ずはそのままでとても美味しいチーズですので、是非スライスしたりキューブ型にカットして召し上がってみて下さい。
そして加熱料理にも大変向きますので、先ずはシンプルにチーズトーストで召し上がってみて下さい。素材がそのまま活かされて、とても美味しいですよ♪

〔ナオコさん〕『ちなみに私は、グリュイエールのチーズトーストとブラックコーヒーを合わせて食べるのが大好きです♪』


〔まぁち〕『私はそのままで食べるのが大好き♪チーズは手を加えずそのまま食べるのが一番美味しいと思います。しかも一番簡単!』

〔ナオコさん〕『まぁちは本当にそのままが好きよね。まるで板チョコを食べるようにチーズを食べているわよね!』

ということで、食べ方はお好みでどうぞ!
ちなみに他の加熱料理では、チーズフォンデュやラクレットに使われたり、フランス料理でもあるキッシュやグラタン、クロックムッシュ、オニオンクラタンスープ等にもよく使われます。是非、色々な料理に応用してみて下さい。

お酒もよく合いますので、おもてなしにも是非♪
白ワインに赤ワイン、シャンパンや日本酒、焼酎やビール等々、何にでも合わせやすいですよ。
そうそう、コーヒーにも是非♪

光る緑と青い空と澄んだ空気、風光明媚なスイスから届く美味しい『グリュイエール』是非お楽しみ下さい♪

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